1998年5月23日 Aさんの運転免許を書き換えるために幕張の免許センターへ行きました。
最初は地元の野田警察署で手続きを取ることを考え、私達は事前に野田の警察署へ手続きの手順や講習会会場が車椅子のまま入ることが可能なのか尋ねに行きました。その日は日曜日の夕方と言うことで当然窓口は休みですが、2名いた警察官のうち若い警察官がすぐに出てきて応対してくれました。
Aさんが自分の障害のことを伝え、講習会会場の場所やエレベーターの設置状況を尋ねたところ、名前を控えたり、障害について質問したり、親切に対応してくれるのですが、講習会会場については判らなかったのか、奥にいた歳を取った警察官に質問をしたところ、「当日来てくれれば対応するから」ととても横柄な態度でいかにもめんどくさそう返事をしてきます。
若い警察官が親切な対応をしてくれるだけにとても嫌な感じで、いかにも「うるさいんだよ。帰れ帰れ」と言わんばかり。若い警察官はAさんの免許証をコピーして事務担当にメモを残そうとしてくれているのにそれまで制止する有様です。
結局私達2人は気分を害して即日免許証を発行してくれるという幕張にある免許センターに行くことに決めたのです。
免許センターは土曜日と祝日を除く日曜日も更新手続きを行ってくれると言うことで、13時に車で行きました。そうこの日Aさんは初めて高速道路を自分で運転したのですが、この話は機会が有ればまた後で。
免許センターは日曜日だというのに大変混雑していました。Aさんは車椅子で建物脇のスロープを使って中に入り、混雑している行列の最後尾に車椅子で並ぶと、警察官?が寄ってきてAさんと何か話し始めたので私も近寄っていくと、「貴方(私)は付き添いの方ですね。書類と印紙が必要ですが、印紙だけ1番の窓口で購入してきてください。書類は私が取ってきますから」と言うわけで、Aさんは列に並ばずに書類を手にする事ができました。
その後もAさんと私は係官の案内で行列に並ぶことなく視力検査、書類提出、返却、写真撮影と進むことが出来ました。
ただし1つだけ指摘しておくと車椅子に座ったまま書類を書ける場所が無かったように思えます。Aさんは公衆電話の下に置いてあった分厚い電話帳を取りだし、膝の上で書類を書いていました。
したの写真はJTさんが免許を取る前に判定を受けた部屋
あのまま並んでいると、Aさんは足元を見ないで歩いている人にぶつかられたり、鞄で殴られたり、結構怖い思いをしなければならないので、Aさんも本当に助かったし、付き添う側としても安心して居られました。Aさん曰く立っている人は皆キリンさんに見えるそうで、沢山の人の中に車椅子で居るのはストレスになり、くたびれるのです。
無事故無違反のAさんは30分の講習を受けて更新手続きはあっと言う間に終わりました。
それにしても地域の警察署と免許センターの対応の仕方の差は激しい物が有りました。千葉県野田市の警察署の対応では2度と行くものか、協力もしてやらないぞ、と思ったのですが、免許センターのハンディーキャップを持った人への気配りと迅速な対応はとても良く、特筆すべき物がありました。